電気自動車の普及とともに充電器の設置が進んでいます。充電器がペースメーカのペーシング出力に一時的な影響を与える場合があります(ICDでは影響が確認されていません)。「充電中」の充電スタンドや「充電中」の充電ケーブルには近づかないでください。なお、充電スタンドにはステッカが貼られており、識別することができます。
キーの差し込み操作なしでドアロックの開閉やエンジンの始動等ができる車が増えています。そのようなシステムが搭載された車を利用されるときは車載アンテナに近づきすぎないよう注意してください。
キーシステムの名称や車載アンテナ位置はメーカーや車種により異なりますので、詳細については各自動車会社のお客様相談窓口等にお問合せください。
IH炊飯器やIH調理器(電磁調理器)等を使うときには、ペースメーカやICDの植込み部位を近づけないでください。
IH機器とは
炊飯器や調理器に見られるIH(Induction Heating)は電磁誘導加熱の略称で、発熱の仕組み上、使用中に電磁波を発生します。
ペースメーカやICDの本体にパルス状の連続したX線束が照射されると、本体の作動に影響することがあります。X線検査が決まったら担当の先生に、検査を受ける時にも診療放射線技師の先生にペースメーカやICDを植え込んでいることを申し出てください。
ワイヤレスカードシステムは、鉄道の駅の改札口、自動販売機等や会社の入退出管理等で使われています。
主に流通業界などにおいては盗難防止機器のひとつである電子商品監視機器(EAS)の導入が進んでいます。下の「EASステッカ」や「EAS機器導入店表示POP」が貼られているお店や公共機関の出入り口付近では、立ち止まらずに中央付近を速やかに通過するよう心がけてください。
提出場所/EAS機器本体、及び店舗の正面入口ドア等
提出場所/店舗の正面入口、EAS設置近辺等EAS機器導入店表示POPは、EAS機器本体に貼付するEASステッカに対し、EAS機器の設置をよりわかりやすく明示する目的で店舗出入口等に貼付します。
RFID(電子タグ)機器は、物流・在庫管理・商品の精算など幅広い分野で利用されています。機器にはゲートタイプ、ハンディタイプ、据置きタイプなど、さまざまな形状があります。下のステッカが貼られている場所では、それぞれの機器の形状に応じてご注意ください。
ここに示した注意事項は、あなたご自身の危険や損害を未然に防止するためのものです。
いずれも安全に関する重要な内容ですので、必ずお守りください。なお、ここに示した注意事項は将来にわたり限定されるものではありません。
【胸がいたむ、息が苦しい/めまいがしたり、ボーッとして気が遠くなる感じ/身体がだるい/手足がむくむ/ペースメーカ・ICD植込み手術の傷跡がはれる、痛む/しゃっくりが頻繁におこる/脈拍が非常に遅い又は速い】
下記の電気機器を使用する場合にはペースメーカ、ICDの植込み部位に近づけないでください。
機器が発する電磁波がペースメーカ、ICDの作動に影響を及ぼし、場合によっては失神等を起こすことがあります。身体に異常(めまい、ふらつき、動悸等)を感じた場合、直ちにその電気機器から離れるか或いは使用を中止してください。もし、身体の異常が回復しなければ、直ちに専門医の診察を受けてください。
【IH調理器※、IH炊飯器※、電動工具等】
特にIH炊飯器については、炊飯中はもとより保温中においても電磁波が放出されますのでご注意ください※。
※医薬品・医療用具等安全性情報No.185参照
漏電している電気機器(通常使用しても問題のない電気機器を含む)には絶対に触れないでください。
冷蔵庫、電子レンジ、洗濯機等、食器洗い機等のように、直接金属部に触れる構造の、あるいは水を使用する家庭電気製品は、アースに接続して使用してください。
身体に通電したり、強い電磁波を発生する機器(肩コリ治療器等の低周波治療器、電気風呂、医療用電気治療器等、高周波治療器、筋力増強用の電気機器(EMS)、体脂肪計等)は使用しないでください。
電磁波がペースメーカ、ICDの作動に影響を及ぼし、場合によっては失神等を起こすことがあります。
磁石又は磁石を使用したもの(マグネットクリップ、マグネット式キー等)をペースメーカ、ICDの植込み部位の上に決してあてないでください。
また、胸ポケットに入れないでください。磁気がペースメーカ、ICDの作動に影響を及ぼし、場合によっては失神等を起こすことがあります。万が一、あててしまった場合は直ちに磁石を取り除いてください。ペースメーカ、ICDの作動は元に戻ります。もし、身体の異常が回復しなければ、直ちに専門医の診察を受けてください。
磁気治療器(貼付用磁気治療器、磁気ネックレス、磁気マット、磁気枕等)を使用するときはペースメーカ、ICDの植込み部位の上に貼るもしくは近づけることは避けてください。
磁気がペースメーカ、ICDの作動に影響を及ぼす可能性があります。身体に異常(めまい、ふらつき、動悸等)を感じた場合、その使用を中止してください。もし、身体の異常が回復しなければ、直ちに専門医の診察を受けてください。
全自動麻雀卓等、使用中に常に磁気を発生する機器での遊戯は避けてください。磁気がペースメーカ、ICDの作動に影響を及ぼし、場合によっては失神等を起こすことがあります。
身体に異常(めまい、ふらつき、動悸等)を感じた場合、直ちにその電気機器から離れるか或いは使用を中止してください。もし、身体の異常が回復しなければ、直ちに専門医の診察を受けてください。
下記の電気機器は使用しても心配ありません。ただし、カチカチと頻繁に電源スイッチを入れたり、切ったりしないでください。
スイッチ操作により生ずる電磁波がペースメーカ、ICDの作動に影響を及ぼし、場合によっては失神等を起こすことがあります。もし、身体の異常が回復しなければ、直ちに専門医の診察を受けてください。
【電気カーペット、電気敷布、電子レンジ、電気毛布、テレビ、ホットプレート、エアコン、空気清浄機、加湿器、電気コタツ、電気洗濯機、電気掃除機、トースタ、ミキサー、ラジオ、ステレオ、ビデオ、DVDプレーヤー、ブルーレイディスクプレーヤー、ハードディスクレコーダー、コンピュータ、無線LAN、コピー機、ファックス、補聴器等】
電気機器を使用して、身体に異常(めまい、ふらつき、動悸等)を感じた場合、ペースメーカ、ICDの作動に影響を及ぼしている場合があります。
その場合はすぐにその電気機器から離れるか或いは使用を中止してください。
もし、身体の異常が回復しなければ、直ちに専門医の診察を受けてください。
電気機器を修理する場合は身体の異常(めまい、ふらつき、動悸等)に注意して行ってください。
その機器がペースメーカ、ICDの作動に予期しない影響を及ぼす可能性があります。異常を感じたらすぐに電源を切る或いはその機器から離れてください。もし、身体の異常が回復しなければ、直ちに専門医の診察を受けてください。
電気自動車(プラグインハイブリッド車を含む)の充電器から発信される電磁場が、ペースメーカの出力に一時的な影響を及ぼす可能性がありますので、以下の事項をお守りください(ICDでは影響が確認されておりません)※。
※電気自動車の充電器の電磁波による植込み型心臓ペースメーカ等への影響に係る使用上の注意の改訂について薬食安発0319第4号(平成25年3月19日)参照
キーを差し込む操作なしでドアロックの開閉やエンジン始動・停止ができるシステム(いわゆるスマートキーシステム)を搭載している自動車等の場合、このシステムのアンテナ部(発信機)から発信される電波が、ペースメーカ、ICDの作動に影響を及ぼす可能性がありますので、以下の事項をお守りください※。
身体に異常(めまい、ふらつき、動悸等)を感じた場合、直ちにその車両から離れるか、22cm以上植込み部位から遠ざけるようにしてください。もし、身体の異常が回復しなければ、直ちに専門医の診察を受けてください。
※試験ではICDにおける除細動機能への影響は観察されていませんが、不必要に接近させないようにしてください(医薬品・医療機器等安全性情報No.224参照)。
エンジンのかかっている車のボンネットを開けてエンジン部分に身体を近づけないでください。
電磁波がペースメーカ、ICDの作動に影響を及ぼし、場合によっては失神等を起こすことがあります。身体に異常(めまい、ふらつき、動悸等)を感じた場合、直ちに離れるか或いはエンジンを切ってください。もし、身体の異常が回復しなければ、直ちに専門医の診察を受けてください。
シートベルトを装着される時には植込み部位にクッションになるものをあてがう事をお勧めします。
自動車に乗車されてシートベルトを装着した際に、ベルトがペースメーカ、ICDに当たる場合は強い圧迫でリードの断線などを起こす可能性があります。タオルなどクッションになるものを植込み部位にあてがう事をお勧めします。
自動車の運転に関しては担当医にご相談ください。
ペースメーカ、ICD植込み患者への運転に関する制限事項が警察庁交通局により制定されていますので、自動車の運転に関しては担当医にご相談ください。
下記のようにエンジンで動作する機器を操作・運転する場合は露出したエンジンに身体を近づけないでください。
電磁波がペースメーカ、ICDの作動に影響を及ぼし、場合によっては失神等を起こすことがあります。身体に異常(めまい、ふらつき、動悸等)を感じた場合、直ちに離れるか或いはエンジンを切ってください。もし、身体の異常が回復しなければ、直ちに専門医の診察を受けてください。
【農機(草刈り機、耕運機等)、可搬型発電機、オートバイ、スノーモービル、モーターボート等】
携帯電話端末等(PHS及びコードレス電話を含む)を使用する場合は、以下の事項をお守りください※。
胸ポケットやベルトに携行する場合には、十分距離が取れていない場合もありますので、ご注意ください。
身体に異常(めまい、ふらつき、動悸等)を感じた場合、直ちに使用をやめ、15cm程度以上植込み部位から遠ざけるようにしてください。もし、身体の異常が回復しなければ、直ちに専門医の診察を受けてください。なお、他の人が携行する携帯電話端末等に近づくと影響の出ることもありますので、このことについてもご注意ください。
※総務省:各種電波利用機器の植込み型医療機器等へ及ぼす影響を防止するための指針(平成28年11月)
店舗や図書館等公共施設の出入り口等に設置されている電子商品監視機器(EAS)からの電磁波がペースメーカ、ICDの作動に影響を及ぼす可能性があります。また、電子商品監視機器はわからないように設置されていることがありますので、出入り口では立ち止まらないで中央付近を速やかに通り過ぎるようにしてください。また、ゲート外であってもゲート内と同様の距離で影響を受けることが示唆されているので、ゲート外であっても可能な限り電子商品監視機器に近づかないように注意する必要があります※。
突然、身体に異常(めまい、ふらつき、動悸等)を感じた場合、直ちにその場所から離れてください。もし、身体の異常が回復しなければ、直ちに専門医の診察を受けてください。
※医薬品等安全性情報No.155及び医薬品・医療用具等安全性情報No.173、190、203参照
ワイヤレスカード(非接触ICカード)の読み取り機(リーダライタ部)には不必要に接近しないでください。各種交通機関の出改札システムやオフィスなどの入退出管理システムで使用されているワイヤレスカードシステムからの電磁波が、ペースメーカ、ICDの作動に影響を及ぼす可能性がありますので、以下の事項をお守りください※。
身体に異常(めまい、ふらつき、動悸等)を感じた場合、直ちに使用をやめ、植込み部位から遠ざけるようにしてください。もし、身体の異常が回復しなければ、直ちに専門医の診察を受けてください。
※医薬品・医療用具等安全性情報No.190参照
物流・在庫管理や商品の精算、盗難防止等の目的で使用されるRFID(電子タグ)機器からの電磁波がペースメーカ、ICDの作動に影響を及ぼす可能性がありますので、以下の事項をお守りください※。
【試験では、ゲート型で密着状態、ハンディ型で最大1cm、据置き型(高出力950MHz帯パッシブタグシステムを除く。)で最大6cm、据置き型(高出力950MHz帯パッシブタグシステムに限る。)で最大10cmの距離にICDを近づけた場合にショック放電が観察されました。また、据置き型(高出力950MHz帯パッシブタグシステムに限る。)で最大75cmの離隔距離でペースメーカへの影響が観察されました。】
突然、身体に異常(めまい、ふらつき、動悸等)を感じた場合、直ちにその場所から離れるか或いは植込み部位をRFID機器のアンテナ部から離してください。もし、身体の異常が回復しなければ、直ちに専門医の診察を受けてください。
※医薬品・医療用具等安全性情報No.203及び医薬品・医療機器等安全性情報No.216、237参照
空港等で使用されている金属探知器(設置型・携帯型)から発生する電磁波が、ペースメーカ、ICDの作動に影響を及ぼし、場合によっては失神等を起こすことがあります。
保安検査を受ける際にはペースメーカ手帳またはICD手帳を係官に提示して、金属探知器を用いない方法で検査を受けてください。
小型無線機(アマチュア無線機(ハンディタイプ・ポータブルタイプ及びモービルタイプ)、パーソナル無線機及びトランシーバ(特定小電力無線局のものを除く)等)は、ペースメーカ、ICDに影響を与える可能性が高いため、使用しないようにしてください※。
※医薬品副作用情報No.143参照
下記の場所※又は機器に近づくことは絶対に避けてください。
強い電磁波がペースメーカ、ICDの作動に影響を及ぼし、場合によっては失神等を起こすことがあります。これらの機器又は場所に近づき、身体に異常(めまい、ふらつき、動悸等)を感じた場合、直ちにその場から離れてください。もし、身体の異常が回復しなければ、直ちに専門医の診察を受けてください。
【誘導型溶鉱炉、各種溶接機、発電施設、レーダー基地、強い電磁波を発生する機器等】
※通常一般の方の立ち入りはないと考えられますが、職業上でこれらの施設内に立ち入る場合は十分注意してください。
医療機器の中にはペースメーカ、ICDへ影響を及ぼす可能性のある装置があります。
【病院でMRI検査を受けられるとき】
ペースメーカやICDには条件によってMRI検査に対応できるものがあります。
MRI検査が必要と言われたら、ペースメーカやICDの主治医にご相談ください。
また、MRI検査時にも必ずMRI対応カードと患者手帳を提示してください。
腕を激しく使う運動又は仕事をする方はあらかじめ担当医に相談してください。
ぶら下がり健康器の使用及びザイルを使用する登山は避けてください。運動の種類及び程度によってはペースメーカ、ICDのリードを損傷することがあります。ペースメーカ、ICDの刺激が心臓に伝わらなくなり、場合によっては失神等を起こすことがあります。もし、身体に異常(めまい、ふらつき、動悸等)を感じた場合、直ちに専門医の診察を受けてください。
ペースメーカ、ICDの植込まれた側の腕に非常に重い荷物を持つ等、力がかかるような動作及び運動は避けてください。
ペースメーカ、ICDの作動に影響を及ぼし、身体に異常(めまい、ふらつき、動悸等)を感じることがあります。動作及び運動を中止すれば、ペースメーカ、ICDの作動は元に戻ります。もし、身体の異常が回復しなければ、直ちに専門医の診察を受けてください。
腹部にペースメーカ、ICDが植込まれている方は鉄棒運動等、腹部を圧迫する運動を避けてください。
腹部にあるリードが折れてしまいペースメーカ、ICDの刺激が心臓に伝わらなくなり、場合によっては失神等を起こす可能性があります。もし、身体に異常(めまい、ふらつき、動悸等)を感じた場合、直ちに専門医の診察を受けてください。
注)医薬品副作用情報、医薬品・医療機器等安全性情報、医薬品・医療用具等安全性情報、医薬品等安全性情報はいずれも厚生労働省が発出したものです。
※「使用上の注意事項」の内容は、不定期に部分変更されます。
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